タイ、バンコク郊外。モダン建築の中に展示される仏教をベースにした作品の数々に興味を覚える。
タイ、バンコク郊外にある現代美術館。2012年の開設で、建物が新しく奇麗。展示は5階まであるが、1Fから4Fまでが、タイ作家の展示、5FがInternational作家の作品展示だ。日本以外のアジアでは、あまり現代美術館の話を耳にしないが、この美術館は展示スペース、展示内容ともに秀逸。個人的には、欧米系の美術館&作品にばかり触れてきたこともあり、非常に新鮮だった。仏教が絡んでくる作品が多いが、古いというよりも、新たな試みを行った作品が数多く見られた。
特に4FにあるThe Three Kingdomsという三枚の大型絵画は、作品&展示スペースが素晴らしかった。天井までは二十メートル程度の高さがあり、贅沢な空間。右側の絵はHell(地獄)を描いているが、他の部屋にもHell(地獄)をイメージした絵が見られた。タイの人に話を訊くと、寺院に足を運ぶことは日常生活の一部のようで、この点は仏教が大きく影響しているようだ。
一階には、Shopとカフェエリアがある。もう少し工夫が必要かなという気はしたが、館内は空いており、贅沢な空間と時間だった。アジアで足を運びたくなる現代美術館は耳にしたことがなかったため、この美術館は驚きだった。バンコクは、アジアの中でもインターナショナルな空間と、仏教文化が融合した特異な場所であり、この美術館で多く見られた仏教の影響を受けた現代作品の数々は、今後、欧米でも評価されていくのではないかという気がする。
2019年訪問。
基本情報
■ 名称 : Museum of Contemporary Art, Bangkok
■ 住所 : 499 Kamphaengphet 6 Road, Ladyao, Chatuchak, Bangkok 10900 Thailand
■ ホームページ:https://mocabangkok.com/
(described on Nov 23 2019)