尖塔形の奇岩の集積が形成する非現実空間。現代アートを見ているようで、その空間に酔いしれる。
ユタ州特有の赤茶けた岩が集積した場所。どうして、このような形状になったのだろうか、一本一本が針のように尖っている。グランドキャニオンは、その広大さに驚愕し、気分が悪くなったが、ここは、その奇岩の集積が、非現実空間を形成していて、気分が悪くなった場所だ。
岩、岩の集積、岩の渓谷という意味では、他にも国立公園は存在する。それは、グランドキャニオンであり、アーチーズであり、キャピトルリーフであったりするが、この場所に存在する岩は、明らかに他とは異なる。尖塔形の岩には、芸術的な要素が含まれているような気がしてしまう。そういう意味で、この奇岩、尖塔を眺めていると、「酔いしれる」という形容がしっくりくるような気がする。
ブライスキャニオンは、グランドサークルに位置しているので、ラスベガスから北上した人が、ザイオンを訪れ、そこから足を延ばすという意味で、人の姿は比較的多い。ここは奇岩・尖塔を見下ろす展望台がいくつかあるが、お気に入りは、一番奥にあるブライスポイント(Bryce Point)だ。一番奥ということもあるのだろう、比較的人は少ない。是非、コーヒーでも啜りながら、この奇岩の集積する非現実空間を目に焼き付けて欲しい。
個人的には、三回訪れているが、何回でも見たくなる景色だ。尚、この奇岩が集積する中に向かって降りていくトレイルがあるが、比較的簡単なので、時間がある方は、降りてみていただければと思う。一番有名なナバホループトレイル(Navajo Loop Trail)は、降りていく途中に、背の高い巨木が生えていて、非常に絵になる場所も存在する。
Visited in 2006, 2008, 2015.
基本情報
■ 名称: ブライスキャニオン国立公園
■ 住所 : アメリカ、ユタ州
■ホームページ:https://www.nps.gov/brca/index.htm
■ 行き方・その他
- この場所は、基本、ラスベガスから車で入る。オプションとしては、ラスベガスよりも近い場所にある、St George、あるいは、Cedar City から入るという選択肢もある。
- この国立公園は、アクティビティーが限られてくるので、ザイオン国立公園と合わせて訪れることになると思うが、少し北に足を延ばし、キャピトル・リーフ国立公園まで行くというのも考えられる。
- ラスベガスとは意外と距離がある。日本から西海岸の都市経由、ラスベガスに入り、すぐに、車でこの場所まで行くのはお勧めしない。西海岸の都市、あるいは、ラスベガスに宿泊し、体調を整えてからがいいと思う。
- 距離・時間
・ラスベガスからブライス・キャニオン国立公園まで、280マイル(450㎞)、4時間半。
・ブライス・キャニオンからキャピトル・リーフ国立公園まで、120マイル(200㎞)、2時間半。
(described on Apr 30 2019)
(updated on Sep 14 2019)