ダンジョンヘビー & ロックバー  (Rio de Janeiro Brazil) <閉店>

ブラジル、リオ。サンバとボサノバを産み出した音楽許容度トップクラスの地で、ロック文化が浸透していることを認識する。

ブラジルと言うと、Rock In Rioのロックフェスティバルを思い出すし、ロックバンドのツアーの地に組み込まれることが多いこともあり、ロックに対しては寛容な場所である。また、サンバとボサノバ音楽の発祥地でもあり、音楽文化の浸透度、許容度は世界でもトップクラスと言える場所だ。

ブラジルには、ロッククラブが多数ある。ライブ演奏をする場所もあるし、音楽を流すだけのロックバーも多い。サンパウロとリオデジャネイロには、ライブ演奏をするロッククラブがいくつか存在する。いずれも、週末にかけてしか営業していないようだった。また、カバーバンドが多い。70年代から90年代、または2000年以降のロックバンドについて、その特定のバンドのカバー曲だけを演奏するというのが大勢のようだ。

ここで紹介する、Dungeon Heavy & Rock Barは、リオ・デ・ジャネイロにある。私が訪れた時は、カバーバンドが二つ、一つは、オジーオズボーン / Ozzy Osbourne、もう一つは、メタリカ / Metallicaだった。

箱は小さい。入口を入ると一階すぐ左手にステージがあり、右側にはテーブルが10ケ弱。ステージ前のスペースも二十人程が立ったら一杯になってしまうような感じ。二階は、バルコニー席になっていて、テーブルが並び、30人程度は座れるようになっている。この店の一つの特徴は、食事ができることだ。ハンバーガーなどのメニューが一通り並んでいるし、デザートもある。ハードロックカフェの簡易版というところだろうか。また、この手の場所には珍しく、サービスも行き届いている。

オジーオズボーンやメタリカというと、80年代を象徴するロックバンドだが、来ている人を見ていると、半分近くが女性であることに驚かされる。中には、二十代に見えるような女性が複数人で来ていたりするので、このあたりが、ロック文化が受け入れられている証なのかもしれない。

カバーバンドを全面に押し出してロッククラブを営業するのは、他の場所では厳しいだろう。ロックの本場であるイギリスでは、このような場所は聞いたことがないし、アメリカでも、カバーバンドは、時々演奏するが、決して売りにはしていない。

リオ・デ・ジャネイロは、日曜日の朝8時頃、街を歩いていると、まだ、バーの前に人が集まって音楽を鳴らして踊っていたり、ところどころの建物の中から、これも前日の夜から続いていると思われる、音楽が鳴り響いていたりして驚かされるのだが、このような文化・土壌があってこそ、カバーバンド主体のクラブ経営が成り立つのだろう。

是非、足を運んで、南米におけるロック文化の浸透度を感じて欲しい。

2019年訪問。

基本情報

■ 名称:Dungeon Heavy & Rock Bar
■ 住所 : Rua Felipe Camarão 130, Rio de Janeiro, Brazil
■ ホームページ:  http://www.calabouco-bar.com.br/
(* 2023年11月現在、ホームページがアクセスできない状況です。閉店しているようです)

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