ホワイトサンズ国定公園 (ニューメキシコ州)

「白」の世界。「白」だけが広がる非現実空間に身を置き、「現実逃避」という言葉が頭に浮かぶ。

ニューメキシコ州の南にある国定公園。大きな町からは相当離れているということもあり、なかなか生き辛い場所ではあるが、他では目にすることがない特殊な場所である。

端的に言うと、砂丘の砂が真っ白ということになるが、周辺には何も見えない、「白」だけが広がる世界であり、「非現実空間」という形容がしっくりくる場所である。園内に入ると、純白の砂丘が広がっている。敢えて説明を繰り返すと、この純白は、本当に純白だ。一般的な砂丘の色、黄色、黄土色、灰色のような部分は一切ない。従い、純白が好きな方は、この場に身を置くと、しっくりくるかもしれない。

所々にベンチがあるので、そこに座って、ゆったりと、この特殊な空間を体感してもらえればと思う。ちなみに、人は少ない。そもそも、こんなところまで、わざわざ足を運ぶというのは、何らかの拘りを持った人のはずであり、そういう意味では、穴場と言えるかもしれない。

私は、一度しか訪れたことがないが、何回か、ニューメキシコ州の北を徘徊している時に、ここまで、足を延ばしてみようと思い、地図を見ながら考えるのだが、行って帰って、一日が潰れてしまうので、躊躇してしまう。それぐらい離れたところにあるのだが、十分、強烈な印象を残してくれる場所であり、時間をかけて行く価値のある場所だと思う。

​1996年訪問。

​基本情報

■ 名称:ホワイトサンズ国定公園
■ 住所 : アメリカ、ニューメキシコ州
​■ ホームページ:https://www.nps.gov/whsa/index.htm
■ 行き方・その他

  1. この場所は、アクセス方法が難しい。まず、一番近くにあるエルパソに入るのが妥当。他の場所と合わせて訪問するということであれば、カールズバット洞窟群国立公園が考えられる。
  2. カールズバッド洞窟群国立公園は、日本には存在しない規模の鍾乳洞で非常に見応えがある。尚、もう少し選択肢を広くするという意味では、西にあるツーソンか、北にあるアルバカーキになると思う。
  3. ツーソンには、サボテンが生息するサワロ国立公園があり、珍しい景観を楽しめる。アルバカーキは、先住民文化を感じることができる場所で、景観が素晴らしいサンタフェの街も近い。スケジュールにより、ゲートシティーを選択して訪れていただければと思う。
  4. ​距離・時間
    ・エルパソから80マイル(130㎞)、約1時間半。
    ・ツーソンから320マイル(520㎞)、約5時間。
  5. アルバカーキから250マイル(400㎞)、約4時間。