ジョーダン・シュニッツァー美術館 (Eugene, Oregon)

オレゴン州、ユージン。大学付属の美術館で、センスの良い作品が並ぶ光景に遭遇し、これはヒッピー文化が残る街の影響なのかどうかを考える。

アメリカ、オレゴン州ユージンにある美術館。美術館はオレゴン大学(University of Oregon)の敷地内にある。ユージンはリベラルな町として有名であり、ヒッピー文化が残っている町でもある。町を歩いていると、ヒッピールックの人が歩いているのを見かけるし、レストランに入ると、腕にカッコいいタトゥーを入れたウェイトレスが迎えてくれたりする。

この美術館は大学の付属機関であり、この手の美術館は一般的には期待できないのだが、コンテンポラリーアートのセンスに感心した。コンテンポラリー系は、無名作家の作品がほとんどだが、「寺岡政美」という日本人の作品があり、目を引いた。「ダミエン・ヒルスト」と「Ai Wei Wei」の作品が、並んで展示されてあり驚いたが、美術館の方に確認したところ、これらは、借りている作品ということだった。この二人の作家を選択するあたりが、この美術館、いや、ユージンの街にある美術館のセンスなのかもしれない。

絵画系は、モネ、マティス、ピカソ、ルノアールの絵も展示されていた。館内には、日本のコーナーも存在し、北斎の絵や、屏風絵、刀、鎧などのアイテムが展示されていた。アメリカ西海岸は、日系人が多いことも関係しているのかもしれない。ちなみに、オレゴン大学は日本人学生の姿も良く見かける。

一階の受付の後ろには、小さな中庭があり、中世の欧州あたりの水場をイメージした場所があり、リラックスできる。また、場所がら、訪れる人は限られているということもあるのだろう、受付の人はリラックスした雰囲気で私の問いに応じてくれた。

美術館自体有名ではないが、コンテンポラリー系作品のセンスが光る、穴場的な美術館であり、また、ユージンという街を感じてもらうことも含め、是非、足を延ばしてもらえればと思う。

2019年訪問

基本情報

■ 名称:ジョーダン・シュニッツァー美術館
■ 住所 : 1430 Johnson Lane, Eugene, Oregon, USA  
​■ ホームページ:https://jsma.uoregon.edu/