タオス/Taos (New Mexico, USA) | 青空に映えるアドビ造りの建物を眺める

■ 非日常度 ★★☆☆☆
■ リセット度 ★★☆☆☆
■ 知られていない度 ★★★☆☆

アメリカ、ニューメキシコ州、サンタフェの北。サンタフェの賑わいとは異なる素朴な雰囲気の町で、ギャラリーを巡り、プラザの中央で土壁に座り、青空に映えるアドビ造りの建物を眺める。

タオスは、アメリカニューメキシコ州北部にある小都市。ニューメキシコ州の州都であるサンタフェの100kmほど北にある。観光地という意味では、南にあるサンタフェが有名だが、サンタフェほど観光地ズレしておらず、素朴な感じがする落ち着く場所だ。タオスという場所の名前は、この地にあるタオス・プエブロ(先住民集落)から来ている。ちなみに、このタオス・プエブロは、1992年に世界遺産に登録されている。

この場所だが、サンタフェ同様、アーティストの街であり、多くのギャラリーがある。サンタフェよりは訪れる人も少ないが、周辺には見どころが多い。下記、訪れた場所をいくつか記載する。サンタフェまで来て、時間に余裕がある方は是非訪れていただきたい。

タオス・イン(The Historic Taos Inn)

まず、宿泊について。このタオス・インは町の南北に走る64号線脇、町の中心にある歴史あるホテルだ。このアドビ造りの建物群は、もともと19世紀に建てられた住宅で、芸術家などが集まる場所だった。1936年にホテルとして開業している。従い、建物自体は100年以上経っていることになる。ホテルの前の64号線の向かい側には、The Plazaと呼ばれる、店が並んだ場所がある。

このホテルの特徴は、歴史を感じることができるその造りにあるが、ロビー横にあるバーのスペースで、毎日ライブ演奏が行われていることが挙げられる。毎日午後6時から9時。カントリー系の音楽中心のライブ演奏が行われる。スケジュール表を見るとわかるが、毎日演奏が行われている。都会にあるクラブでさえ演奏がない日があるのに、このニューメキシコの小さな街に毎日ライブ演奏が行われる場所があるというのは驚きだ。

演奏が行われるスペースは、木製のテーブルと椅子が並んだ歴史を感じるいい雰囲気で、アルコールを飲みながら、演奏を聴くのがオススメ。尚、バーの奥には食事ができるテーブル席があり、道路に面したスペースには本格的な料理が楽しめるレストランもある。

私は2024年に3日間滞在したが、ライブ演奏は、複数アーティストによる演奏だった。歴史あるホテルはあるが、このライブ演奏が毎日行われる場所というのは珍しい。部屋はそれなりに古いので、気になる人は、他のホテルを選択するというのもありだが、夜は、このロビーにあるレストランとバーに来て、雰囲気を感じていただきたい。

タオス・プラザ/Taos Plazaとその周辺

ダウンタウンの中心にタオス・プラザと呼ばれる店が集まったエリアがある。ブティック、雑貨屋、ギャラリーなど、20~30件程度。すべてアドビ造りの平屋建て。サンタフェのダウンタウンに並ぶ店と雰囲気は似ているが、訪れる人がそれほど多くないこともあるのか、ローカルな雰囲気で溢れている。店の人と話をする機会は多いだろう。タオス・プラザは、敷地の中央に広場があり、それを取り囲むように店が並んでいる。天気の良い日には、広場にある土壁に腰を下ろし、寛ぐのがいいだろう(24年の訪問時は、ベンチはなかった)。

ギャラリーだが、タオス・プラザと周辺に点在している。マップを見ると20~30程度あるが、ギャラリーの規模は普通というところだろうか。サンタフェのキャニオンロードにある、小さな美術館のようなサイズのギャラリーはないように見えた。並んでいるアート作品は、先住民系、風景、ポートレートが多めで、コンテンポラリー系は少ない印象を持った。サンタフェのキャニオンロードでは、コンテンポラリー系が目立っていたのとは対照的。

キャニオンロードは、20年前と比べるとギャラリーが扱っているアート作品がコンテンポラリーに移ってきていることが感じられたが、タオスは大きな変化があるようには感じなかった。このあたりが、タオスの特徴であり、良さと言えるのかもしれない。

Taos Pueblo/タオス・プエブロ

タオスで一番有名な場所だ。先住民の人々が現在も暮らしている居住地区で、特にアドビ造りの複数階建ての建物が有名だ。1992年に世界文化遺産に登録された。プエブロと呼ばれる先住民地区は他にもあるが、この場所が一番訪れやすい場所と言えるだろう。サンタフェのプエブロ建築を見慣れている場合、インパクトは小さいかもしれないが、住んでいる方によるガイドツアーがあるので、参加してみるといいと思う。

尚、この場所だが、常に中に入れる訳ではないので注意が必要。個人的には、タオスを3回訪れているが、この場所に入れたのは一度だけ。ウェブなどで状況を確認してから訪れるのがいいと思う。また、1994年に訪れた時は、入場料はなかった記憶があるのだが、2024年訪問時は、有料となっていた。

San Francisco de Assisi Mission Church/サンフランシスコ・アシシ・ミッション教会

タオスの中心部から南にあるRanchos de Taosという集落に建つ、アドビ造りの教会。ニューメキシコは、スペイン統治の時代があり、その時の名残で、アメリカ先住民の文化と融合したアドビ建築の美しい教会が存在する。有名なのは、サンタフェ近くのチマヨ/Chimayoという町にある教会(サントワリオ・デ・チマヨ教会/EL Santuario de Chimayo)だが、このサンフランシスコ・アシシ・ミッション教会/San Francisco de Assisi Mission Churchも、青空にアドビの色が映える素晴らしい教会だ。

訪れる人も少ないためだろう、教会内は静かで、ベンチに座り、祭壇を眺めると心が落ち着く。ちなみに、教会内の写真撮影は、特に制限はされていなかった(マナーとしては撮影しない方が良いとは思うが)。

アビキュー/Abiquiu

Taosの東南東、100kmほどの場所にある小さな町。この町は、アメリカの女性芸術家、ジョージア・オキーフが晩年に住居+創作活動をしていた町で、その家を訪れることができる。ジョージア・オキーフ美術館は、サンタフェにあるが、この場所はThe O’Keeffe Home & Studioという名称で、ツアーが行われている。家の中から、ニューメキシコ特有の赤茶色の大地に囲まれた広大な風景を見ることができる。

ジョージア・オキーフは日本を訪れており、家の内装には日本の影響を受けていたことも感じとれる。個人的には、期待を裏切らない素晴らしいツアーだった。ジョージア・オキーフを知る方は、外さないでいただきたい。詳細は、別ページの記事を参照。The O’Keeffe Home & Studio Tours (Abiquiú, NM) | 創造の源を訪ねる

Rio Grande Gorge Bridge/リオ・グランデ・ゴージ橋

タオスから北東に向かって20km程度。リオ・グランデ川に架かる橋。リオ・グランデ川は、コロラド州を源流とする川で、南に向かい、アメリカとメキシコの国境を流れメキシコ湾に注いでいる。国境問題においてよく聞く名前の川だ。この場所は渓谷のようになっていて、川から約200mの位置にこの橋が架かっている。

渓谷の眺めは素晴らしい。橋の歩道からは迫力ある景色を楽しめるが、歩道が狭く、風も強いため、私は歩いていてかなり怖く感じた。無理に橋を歩かず、駐車場から眺めるだけでも十分にその迫力を味わえる。

以上、タオスは、サンタフェ同様、アドビ造りの建物が並ぶ特異な景観を楽しめる、ローカルの落ち着ける場所という意味で、興味がある方はサンタフェから足を伸ばして訪れてほしい。

1994, 1998, 2024年訪問

基本情報

■ 名称:タオス/Taos
■ ホームページ:https://www.newmexico.org/places-to-visit/regions/northcentral/taos/
■行き方・その他
・ニューメキシコ州の州都であるサンタフェから約100km。車で1時間半から2時間。尚、サンタフェから来る場合は、285号線を北上したあと、東側を走る76号線でタオスに入ることをお勧めする。この76号線はハイロードと呼ばれ、素晴らしい景観を見ることができる。また、途中にあるチマヨ/Chimayoにある教会も見逃せない場所だ。